家づくりと空き家処分など不動産にまつわるあれこれエッセイ

土地探しに始まって家づくり、庭づくり、そして祖母の家や父の所有する空き家処分etc…不動産にまつわるあれやこれやを綴ってます。

驚きの買取希望額(指値)

父所有の築40年以上の再建築不可の土地に建てられたボロボロの空き家(木造4LDK一軒家)。

 

大手不動産屋に売却を相談し、返事を待つこと1か月。

 

大手不動産屋のKさんから連絡があった。

「お父様の空き家なのですが、我々が取引している色々な会社にあたってみたのですが、やはりどこからも『買い取ることは難しい』と断られました。やはり再建築不可なうえ、建物の再利用も出来ないというところが難点でした」

 

「…そうですか…」

 

「ただ、1社だけ、そういういわゆる事故物件と言いますか…難物件を取り扱っている会社から、買い取っても良いというお返事をいただきました」

 

「エッ!本当ですか?」

 

「えぇ、ただ、やっぱり買い取る方としては本当は、きちんと測量や境界杭を打つなどを売主さんにきちんとやっていただいてから買いたいそうなのですが、、、そういう難しい手続きを全部省いて本当に『現状のまま』で買い取るとなると、もうボランティア的な感じになってしまうそうです…」

 

「ハァ……そんなに……

 

「前の道路が狭いので、仮に家を解体するにしても300万円くらいはかかります。しかし、更地にしても再建築不可なので解体は現実的にはできませんよね。なので、解体とまではいかずフルリフォームするとしたら、あれくらいの建物だと何千万もかかり、殆ど新築を建てるのと同じようになってしまうので…。その会社の社長さんも、『買い取ったとしても、その後の利用方法が検討もつかないので困ってしまう』とおっしゃってはいるのです…」

 

「ハァ…それで、先方様はおいくらだったら買い取るとおっしゃっているんですか?」

 

「20万円です」

 

「に、にじゅうまん…」

想像以上に安い驚きの指値だった。

 

大手不動産屋のKさんがたたみかける。

「もうここからは、直接、先方(買い取ってくれる会社)の社長とお話して手続きを進めていただけますか?私は仲介に入らないので」

 

「ちょっ、ちょっと待ってください。一応、所有者である父に、今聞いた話と『20万円』という額を伝えますね。もしかしたら父は渋るかもしれませんので。父が渋らずに、20万円で売るということになったら、先方の社長様と話を進めることにします」

 

「お願いします」

 

すぐに父に電話をし、Kさんが言っていたことを伝え、20万円なら現状のまま処分できる旨を話した。

 

予想はしていたが父は即拒否。

「20万円!?そんな額になっちゃうの?!買った時は何千万もしたんだよ!?」

 心底、驚き、ガッカリしたようだ。

断固として、「それならば売らない」との一点張り。

 

大手不動産屋のKさんの話を100%信じることも難しいが、ここまで調整したことが無駄になることと、またゼロからのスタートになること、他の空き家のこともあり、私はついついキレてしまった。

その空き家に何の想い出もない身としては、もうトットと手放してくれ!という気持ちだけだったのだ。

 

「じゃあどうすんのよ!?!また別な不動産屋に頼んでも結局は同じくらいの額だと思うよ?ソリャー何百社もあたれば、中にはもっと増額してくるところもあるかもしれないけど、現地に行くだけで3時間もかかるし、、、もう疲れたよ!時が経てば経つほど建物は朽ちていって、条件は悪くなるばかりだよ!その間に、建物が倒壊して近所に迷惑をかけることになったら賠償もしなきゃいけないかもしれない!また夏が来れば、また草刈りしなきゃいけない!固定資産税も毎年かかるし、このままだと、どんどんマイナス!どうすんのよ!!」

 

しかし、父も頑なにして、譲らない。

「そんなこと言ったって、いくらなんでも20万円で譲るわけにはいかないよ。汗水かいて真面目に働いて初めて買ったマイホームなんだよ。必死に働いてローンを返したんだ。そんな風に簡単に『ボランティアで20万円だったら引き受けますよ』って言われたって、すぐには受け入れられないよ。そんな額じゃあ納得できない」

 

……結局、Kさんには断りを入れることになった。

 

そして、父は、この空き家の賃貸管理を長らくお願いしてきた地元のH不動産(「この空き家を再度人に貸すためには、リフォーム代460万円を払わないと、新たな入居者は探せない」と言ってきた不動産屋)に、あらためて売却の依頼を持ち掛けてみるという。 

 

希望は薄いが、H不動産屋との行く末をしばし見守ることにしたのだった。 

 

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「買取保証」に依頼してみるも…

父所有の築40年以上の空き家(木造4LDK一軒家)。

旗竿地で接道義務を満たしてないうえに、建物としての価値も無い再建築不可の負動産

 

地元のI不動産に売却の相談をしたものの、「まずは売れるような土地に整えてから売りに出しなさい(要約)」ということで、棚上げになっている。

 

色々検索していると、「買取保証」というワードを発見。

不動産屋が仲介しても売却が成立しなかった場合に、あらかじめ決められた額で不動産屋が直接買い取ってくれるという…

ただ、相場よりは安い金額にはなってしまうらしい。

でも直接買い取ってくれるなら、、、ほんの僅か、希望が見えた気がした。

 

早速、「買取保証」を謳っている大手不動産屋にメールをしてみた。

数時間後、その大手不動産屋の担当者から電話があった。

まずは現地を見たいという。週末、現地で会うことになった。

 

現地へは車で約2時間。ただ、父母も連れて行くとなるとまず父母の家(現地までさらに遠くなる)まで迎えに行くので、片道3時間の道のりだ。往復6時間…貴重な週末が台無しである。

 

約束の時間に現地に着くと、既に大手不動産屋の担当者らしき男性がいた。

家の道路に面した接道のところでかがみながら、しきりに巻き尺を持って接道幅を測っている。

 

…この光景、前にも見たことあるなぁ…

前に相談した地元I不動産の担当Jさんも、しきりに接道幅を測っていたっけ…。

 

挨拶を済ませ、名刺をもらいながら、開口一番、大手不動産屋の担当Kさんは言った。

「幅が…足りないっすね」

「えぇ、そうなんです」

「建物の中も見させてもらっていいですか?」

「えぇ、どうぞ」

 

建物の中に入る。

ただでさえ薄暗い旗竿地。電気が通ってないので、日中なのにさらに暗い部屋の中を、携帯のライトを照らしながら、確認するKさん。

 

「あーーッ、壁にヒビが入ってますね…傾きもありますねーー床も、、これは、、落ちそうで歩くのがちょっと怖いなぁ…こんなに酷い状態は今までに見たことがないです・・・」

絶望的な言葉を次から次に漏らすKさん。

 

確かに、ボロボロでクロスが剥がれている壁にはヒビが入っていた。

言われると、確かに床が水平ではないような気もする。

ボロボロで古い室内を見ると、本当にこれまで人が住んでいたのか?と疑いたくなるのも無理はない。

 

室内を見終えたところで、Kさんに尋ねた。

「どうなんでしょう?ボロボロの物件だとは思うのですが、、買取保証で買い取っていただくことって出来るんでしょうか?

 

Kさんは難しそうに言った。

「うーーん、買取保証は無理ですね。リフォームして賃貸で貸し出せる状態にできるのであれば、そういうことができる会社に買ってもらえるかもしれないと思っていたのですが、、建物自体が傾いていますので、これはかなり厳しいです

 

「厳しい…買い取ってももらえないということですか?」

 

「そうですね…まず建物は、殆ど建て直すくらいの大規模な工事をしなければ再度使うことはできません。そのうえ、接道幅が法律を満たしていない再建築不可の土地なので、更地にして売るとか、新築を建てることもできません。大規模なリフォームをするにしても、前の道路も非常に狭い(車1台がやっと通れるくらい)ので、重機を入れるために余計に工事費用もかかります。さらに、再建築不可物件は銀行からローンが借りられないので、買うにしてもリフォームにしても現金での対応になります。仮に、大規模リフォームをしたところで確実に売れる保証は無いので、そういうものに手を出す人がいるかどうか…」

 

「…そうですか…何とかなりませんか?このまま建物を放っておくと危険な状態にもなるかもしれませんよね?」すがる私。

 

「こういう難しい物件を扱っている不動産屋にいくつかあたってみますね。ウチが仲介に入ると仲介手数料がかかってさらにマイナスになっちゃうので、ウチは仲介には入りません。もし買い取ってもいいという会社があったら、紹介だけはします」

 

売買できたとしても金額はかなり低く、手間の割には仲介手数料もわずかであろう。余計な手間は増やしたくないというKさんの思いが見える

突き放すような「仲介はしない」という言葉が胸に刺さる。

 

それまでKさんと私のやりとりを聞いていた父(高齢)が、「信じられない」というような表情で投げかけてきた。

「なんだかさぁ、法律がうんぬんって言っているけど、おかしいよ!だって今ここに建物が建っているんだよ?(40年以上前に)買った時は何千万もしたんだよ?建物が古いのは分かるけどさぁ、土地としての価値はあるだろう!」

 

続いて母(高齢)も。

「そうよ~別にそちらが無理なら、他に相談したっていいんだからぁ!」

 

あぁ…やっぱり理解できないし現状を受け入れられないかぁ…。

 

Kさんは、穏やかに冷静に、法律のことや世の中の背景、この辺り一帯の状況、土地建物の価値について、父母に分かりやすく説明してくれた。

 

しかし、、、

父母は憮然とした表情だ。

 

不穏な行く末を感じながらも、ひとまずKさんに買い手を見つけてもらうようお願いし、この場はお開きとなった。

 

Kさんと別れた後、まだ納得がいってない様子の父がつぶやいた。

「前にこの家の賃貸管理をお願いしていたH不動産に相談してみる

 

H不動産とは、この家を賃貸で貸していた際に、長らく管理をお願いしていた不動産屋なのだが、「空き家になって再度人に貸すためには、リフォーム代460万円を払わないと、新たな入居者は探せない」と言ってきた不動産屋だ(要約)。

 

確か、社長はかなりの高齢で、場末感のある(失礼!)不動産屋だったので、こちらも希望は薄いと思うのだが…どうなることやら…

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まだまだ出てくる負動産

実は、父母所有の負動産が、まだ、ある。

 

母が父(私からみて祖父)から継いだ田舎の更地。

もちろん何にも使われていない、ただの田舎の更地だ。

3か所あり、そのうち2か所は、ジャングル。

 

大げさではなく、現地を見に行ったら本当に、中に足を踏み入れることができない高々とした木々が生い茂った森で、ジャングルそのものだった。

途方に暮れた。

 

そしてもう1か所の更地も膝丈ほどの草が生い茂っていた。

母によると、隣の土地の所有者が20年ほど前に、「売って欲しい」と言ってきたそうなのだが、母はそれを断ったそうだ。

その時に売っていてくれれば!と悔やまれる。

 

20年経った今となっては、その隣の土地も同じくらい草ぼうぼう。

隣地の所有者からはそれ以来、連絡はなく、今はどうしているか分からないという。

おそらく隣地の所有者も母と同じくらい齢をとっていることだろう。

 

「売れる見込みは全く無いけど、今何も使ってない土地は処分しなよ!」

母に言うも、聞く耳を持たない。

「処分はしないワ。だって固定資産税がかかってないんだもの。持っていたってイイでしょ。持っていたら何かイイことがあるかもしれないし」

 

固定資産税がかかってない理由はよく分からない。

あまりにも田舎のジャングルはかからないの?

 

母が言う「何かイイこと」というのは、10年ほど前にあったある出来事をさしている。

その更地の近くに道路を作る計画が浮上し、いくらか土地を道路のために譲ったことで、自治体から助成金(?)をもらったそうなのだ。

 

この想い出のせいで、頑なに土地を処分しようとしないのだ。

時間をかけて負動産を持つリスクを語り掛けていくしかない。

 

この他にも、父が兄弟と共有で持っている土地(面倒臭い)もあるようで、これらの負動産がいずれ子供である私にくると思うと…。

 

 

ところで、船業界では、バブル期に買われたレジャーボートの所有者が高齢化して、維持管理がままならなくなっていることがあるらしい。

知人が、船を持つ高齢者から「中古の船を買ってくれないか」と持ち掛けられていた。

 

港には所有者のいない空き家ならぬ、耐用年数を超えた空き船が置き去りにされていることもあるとか。

船も家と同じ問題を抱えてきているんですね。

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家賃収入が途絶える負動産

「もしもーし、来週さぁ、そっち(私の家の近く)で大きなお祭りがあるよねー連れってよぉ~」

・・・苦怒・・・

 

どうにもならない負動産を抱えているにも関わらず、処分に向けて微動だにしない父からの電話。

のんきに「お祭りに行きたい」なんて言われると、それよりもやることがあるだろう!とお説教したくなる今日この頃。

 

1軒だけならいいんです。

祖母から母が継いだ築50年以上の空き家、父所有の旗竿地に建つ築40年以上の空き家…

それらに加え、両親が持っている負動産が実はまだ、あるのだ。

 

2階建ての木造一軒家。同じく築40年は超えた古い家。

こちらは私鉄の最寄り駅からは車で約30分

遠い…。

 

父は定年後、家賃収入を得るため退職金をあててこういう古家を購入した。

人に貸すことで利益を得る。いわゆる「投資」ってやつですかね。

 現在、この古家は数万円で人に貸している。

 

しかし、旗竿地の一軒家同様、こちらも幾度となく定期的に「換気扇が壊れた」「木が延びてきた」「キッチンの排水が悪い」etc…不動産屋から父へ修理代という名のお金を請求する連絡がきていた。

 

そんなある日、父が頭を抱えていた。

「いやーまいった、まいったー」

「何?どうしたの?」

 

「(古家の)賃貸管理をしてくれている不動産屋から連絡があったんだけど、今住んでいる人たちが、離婚しちゃったんだって。それで奥さんと子供が出て行っちゃって、今は旦那さんが1人で住んでいるそうなんだけど、その人が家賃を払わなくなっちゃったんだって」

「……何それ?……大丈夫なの?」

 

「今は家賃保証?とかで、保証会社が家賃を負担してくれているから、家賃分のお金は入ってくるから当面は大丈夫らしいんだけど、その保証がいつまで続くかは分からないなぁ…」

「!!」

 

現地を見に行くことにした。

 

建物は築40年以上なので、当然古い。

家の外には、段ボールやキャスターの付いた錆びたラック等、色々ながらくたが放置してある。

草ぼうぼうの荒れた庭で、また草刈り夫の出番が増えそうな予感がする。

 

隣地には新築の洋風のオシャレな戸建てが建っている。

その新築オシャレ戸建てと古家との境界には、2階位の高さのある真新しいフェンスがそびえ立っていた。

設置したのは新築オシャレ戸建ての住人のようだ。

 

このフェンスのおかげで、新築オシャレ戸建てからこの荒れた古家は全く視界に入らないし、荒れた庭からの虫やゴミも侵入してこないであろう。

「古家とは一切関係を断絶させたい」というオシャレ住人の想いが垣間見えるようだ。

 

 

古家の逆隣には荒れた古い2階建てのアパートがあった。

住人はいない?のか、アパート駐車場に人の高さ以上の草がジャングルのように生い茂っており、その草達が古家の庭に侵入してきている。

まぁ、こっちの古家の庭もぼうぼうだから、もうどっちがどっちの草かなんて、住人は気にもとめないだろうが…。

 

さらに古家の裏側に面した隣地も空き家だった。

こちらも相当古い一軒家だ。

「売り出し中」の看板が掲げられていたが、その看板は錆びていて、売り出していることも忘れられそうな感じ。

 

敷地の外から古家の中をこっそりと覗いてみる。

障子が破れているのが見えた。

その破れた隙間から見えた部屋の中には、物がたくさんあって荒れているのが分かる。

 

家賃を払ってくれなくなった住人がいずれ出ていくとすると、父所有のこの古家も大規模なリフォームが必要になるだろう。

そのリフォーム代が出せなければ、空き家決定。

 

いや、それ以前に、家賃を払ってくれなくなった住人がおとなしく退去してくれるのだろうか?

 

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そして棚上げへ…

築40年以上の父所有の空き家(木造4LDK一軒家)。

 

父がようやく売却の意思を固めたものの、空き家近くのI不動産に見てもらったところ、建物は当然古いので価値無し。更地にするにしても、旗竿地のこの土地は、新たに建物を建てるために必要な接道義務(建築基準法第43条の規定により、敷地が道路に2メートル以上接していなければいけない)を満たしてないという。

さらに、敷地面積を確定するための隣地との境界を記す境界杭も無さそうだ。

 これらの問題を解決するための見積もりが、I不動産から届いた。

 

まずは、本当に接道幅が2メートルに達していないのかどうか、正式に測量する測量費が約17万円。境界杭を新たに設置する費用は1か所につき約3万円。

 

これらに加えて、もし本当に接道幅が2メートルに達していない場合は、隣人さんに交渉して土地を譲ってもらう(もちろん、タダというわけにはいかない。購入となる)必要があるし、その譲ってもらった隣人さんの土地をこちらに移すための登記費用なんかもかかる。

 

新たに境界杭を打つためには隣人さんの立ち合いも必要だ。

土地の形が正方形ではない旗竿地なので、角が何か所もあり、その分、境界杭の数も接している隣人さんも多くなる。

 

…面倒…。

 

ところで、父所有の空き家は40年以上前に売りに出されていた戸建て分譲地。

当然、隣人さんは皆、高齢者ばかり。

隣人さんとの手続きは早く進めなければ、そのうち、どこにいるのか誰なのか分からないような複数の相続人に連絡をしなければいけないことになるかも…。

 

これらの事情を加味し、早くコトを進めたい、と父に伝えた。

 

…しかし…

 

測量費や境界杭の費用、そして隣人さんとの交渉の話が出たとたん、高齢のガンコおやじは言った。

「なんで売りに出したいっていう話なのに、逆にお金を出さないといけないの?!なんで隣の家に頭を下げないといけないの?!だいたい、今家が建っているんだから、2メートルうんぬんっていうのはおかしい話だよ。どうしてもお金を出さないと話が進まないっていうなら、この話は保留だ!」

 

もぅ、そのあとは全く取り付く島なし…。

 

どうやら、隣人さんともそんなに仲が良くないようだ…(だから、隣人さんも「草を刈れ」とか言って怒っていたのかもね)

 

アァ、こうして空き家がまた放置されていく…。

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空き家の草刈りって大変

築40年以上の父所有の空き家(木造4LDK一軒家)。

隣人さんから「庭の草を刈れ」というクレームが出た。

 

デモ、ダイジョーブ。

我が家には夫という草刈り名人(?)がいる。

 

夫は我が家とその隣地、双方の実家の草木を夏は毎週のようにローテーションしながら伐採している。高性能草刈り機や防塵マスク、作業着など一式の装備を揃えており、自身も「だんだん手際よくなってきた。定年後は草刈りを生業にしようかな」と言っていたくらいだ。

早速、夫に頼んだところ、夫は面倒くさそうに言った。

「エェッーお義父さんの空き家の草刈り?!オレ、ヤダよ~。地元の草刈り業者に依頼したほうが手早いんじゃないの?」

 

即拒否。

確かに、現地へは車で約2時間かかる。

刈った草を空き家の庭にそのまま放っておくわけにも、現地のゴミ集積場に捨てるわけにもいかないし、週末は現地の処分場も休みだし、全部車に積めて運べるのか?という問題もある。

草を持って帰るのも大変だ(膨大な草のゴミを車のトランクに入れるのも抵抗が…)。

そもそも駐車場の幅が狭すぎて、どこに車を停めればいいのか?という問題もある。

 

さらに、時は真夏。ただでさえ、毎週のように色々な家をローテーションしながら草刈りしているのに、これ以上は無理、ということだろう。暑さと格闘しながら1人でやるには限界があるか…。

 

インターネットで調べ、空き家に近い草刈り業者に電話をしてみた。

「ハイ、〇〇造園です」

「庭の草刈りをお願いしたいのですが…」

「ハイ、まず現地に行ってお見積もりをするのですが、今ですと、かなり立て込んでまして、お見積もりを出すのがだいたい1か月後になります

「エェッ!じゃあ、そのお見積もりにOKをして、実際に草刈りをしていただけるのはいつ頃になりますか?」

「今ですと、2か月位先になりますね~

 

草がどんどん伸びる真夏は、草刈り業者が書き入れ時のようだ。

2か月も先延ばしでは、お隣様は怒り頂点に達してしまう(もう達しているかもしれないが)…。

 

何軒か電話を続けると、ようやく見積もり1週間後、草刈り実施は2週間後に出来るという業者にたどり着いた。気持ち的には、見積もりをすっ飛ばして即刻頼んでしまいたい。

 

…1週間後、草刈り業者からメールで見積もりが届いた。

草を刈って処分する費用は35000円。

真夏は草を刈ってもすぐに伸びてしまうので、除草剤や防草シートを敷いてもらうのも重要。その除草剤散布代は20000円。防草シート施工代は250000円!(にじゅうごまんえん!)

 

除草剤散布と防草シートは夫がやることにして、草刈りのみお願いしたいと思った。

 

…もちろん、この費用35000円は空き家の所有者である父に払ってもらいたい。

なので、父に見積もりを見せた。

草刈りが3万もかかるの?それだったら頼まなくていいよ。オレが後で現地行って母さん(母)と一緒にやるから、放っておいてよ

 

…怒…

草刈りを甘く見ないでいただきたい。

70歳を超えた老夫婦が車で2時間かけて現地へ行って、草刈りをして、その草を処分できるとは到底思えない。

 

待っていたら進まない…。

空き家を売るためには、境界杭と接道幅が必要で、そのためには隣人さんの協力が必要で、そのためには隣人さんが怒っている草刈りの対応が必要で(今、ココ!)…

空き家を売るためのスタート地点にもまだ立てていない。

 

数日後、父には草刈り費は「1万円にまけてもらった」と伝えた。

父は「1万円なら、OK」と即答。

本当は1万円にまけてもらってなんかいない。25000円は私の自腹だ。

こうしないと、いつまでたっても草が刈れない!

 

3週間ほど経って(見積もりへの返事が遅かったため実施が1週間ほど延びた)、ようやく草刈り業者が草を刈ってくれた。

その日の週末、夫が現地へ行き、除草剤と防草シート(自腹)を敷いてくれた。

 

返ってきた夫が疲れた顔で言った。

「草は綺麗に刈られていたけど、土が腐っていたよ…長らく草を刈っていなかったから、枯れた草の上に新たな草が生えてまたその草が枯れて…分厚い腐った土の層になっていたよ…変な臭いもしていたし…アレきっと、腐った土の臭いじゃないかなぁ…あと、腐った毛布やパイプなんかがたくさん置いてあった。アレも何とかしないと隣人さんのクレームになるんじゃないかなぁ。腐った臭いと暑さの中、作業していたから凄く疲れて、それらを処分する気力もなくてそのままにしてきちゃったけどね…もぅあそこには行きたくないよ…」

 

こんなに一度に「腐った」という単語を聞いたの久しぶり!

空き家を売るって大変!

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境界杭と接道義務の問題

H不動産から無事(?)に鍵を返してもらった築40年以上の父所有の空き家(木造4LDK一軒家)。

H不動産との話はついたので、新たな不動産屋さんに売却依頼をすることにした

 

ウェブサイトを見て良さそうな、空き家からも程近い地域密着型のI不動産に連絡をした。

空き家の住所を告げると、I不動産のその地域を担当する営業担当者が後日、現地を見に行って折り返し電話をくれる、ということになった。

 

スムーズ!♪

 

空き家の所有者は父だが、最近耳が遠くなってしまい、電話での会話がままならないため、私が電話を受けることになった。

もう所有者である父の売却の意思は固まっているのだから、私が直接不動産屋と話をして進めたほうが、スムーズ!♪

 

数日後、I不動産の営業担当Jさんから電話があった。

「お父様の空き家なのですが、建物は相当古いので、建物としての資産価値は無いです」

「ウンウン、そうでしょうね(それは予想してましたヨ)」

 

「更地にして売りに出すにしても、問題がありまして…」

「エッ?何でしょう?」

「敷地が2メートル以上、道路に接していなければ新たな建物が建てられないのですが、測ってみたところ、やや接道の幅が足りなさそうです。きちんと測量して、本当に足りなければ隣地の所有者と交渉して土地を譲ってもらう必要があります。それと、私が見たところ境界杭が見当たらないので、測量士に探してもらうか、新たに杭を打つ必要もあります」

 

40年以上前、新築建売分譲地に10件ほどの家が売りに出されていた。

その中で「最も安い」という理由で、旗竿地の戸建てを購入したのが父だった。

以前から、「竿」の部分の駐車場に車を停めても幅が狭くて車のドアが開けられない、とは思っていたが…。2メートルを満たしてないから、新たな建物が建てらないとは…。

 

Jさんが続けて言う。

「新たな建物が建てられなくても、例えば資材置き場として売りにだす、なんてことも出来なくもないですけどね…。ただ、誰が資材置き場のための土地をわざわざ買うの?っていうことですからね…」

 

そりゃそうだ。

 

境界杭も実際、無いのかもしれない。

否、最初は有ったのかもしれないが、40年以上、様々な住人が住む間にどこかに行ってしまったのかもしれない…。

当時、建売を販売した会社は今は無く、確認しようにもできない。

 

「それと、、もう1つありまして…

「まだ、何かありましたか?」

 

「私が、家の外にいましたら、お隣の方から『庭の草が伸び放題だから、刈って欲しい』と言われまして・・・お隣の土地まで草が伸びて結構、迷惑しているそうで、凄く怒っていらっしゃいました

「そうでしたか…。庭の草を…遠いのでなかなか行けないんですよね…(つい反射的に遠回しに言い訳)」

 

「でも、今後を考えると、お隣とは良好な関係を築いておいたほうがいいですよ。境界杭はお隣の同意が必要になりますし、接道幅の足りない分をお隣から譲っていただく必要もあるかもしれません。菓子折りの一つでも持って行って、早めに草刈りの対応をしないと、今後問題になるかもしれませんよ」

「……分かりました。父に伝えておきます」

 

「境界杭を探したり、きちんと測量をするための費用についてはお見積もりを後日、お送りしますね

「…ハイ…」

 

……め、面倒くさっ!…全然スムーズじゃない… 

また新たな草刈り案件が入ってしまった。

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