家づくりと空き家処分など不動産にまつわるあれこれエッセイ

土地探しに始まって家づくり、庭づくり、そして祖母の家や父の所有する空き家処分etc…不動産にまつわるあれやこれやを綴ってます。

窓が届かない

建築現場を訪れると、棟梁のHさんが軒下で作業をしていた。

私たちの顔を見るなり、手を止めたHさんが深刻な面持ちでつぶやいた。

 

「窓が、全然入ってこないんだよね・・・だから、やることがあまり無くってさぁ・・・」

「えっ!?どういうこと?」

 

Hさんによると、現場では上棟後に屋根が出来、壁の柱組を終えて窓を取り付ける準備がすっかり整っているのだが、肝心の窓が納品されてこないのだと言う。

おかしいと思って設計士のGさんに問い合わたところ、Gさんは申し訳なさそうに「窓の納品が遅れており、来月中旬以降になる」と答えたそうだ。

 

工事に遅れがあってはならないので、窓が無くても先にできるものは先にやってもらいたい。

「窓が届かなくても、他の所を先に進められないんですか?」

私の要望に、棟梁のHさんが答える。

「窓がないと、壁が張れないし、当然断熱材も張ることができない。窓がないのに床を先に張っちゃうと、雨が入ってきたときに床が濡れちゃうしねぇ。電気工事なんかも、窓がないことにはねぇ・・・。とにかく、窓がないと何も作業が進まないんだ。この軒下の処理くらいしか今はやることがないんだよね。だからすごく丁寧に軒下の処理ができちゃうよ(笑)

 

「と、いうことは、建築工事が今はストップしているということですかぁ。そうなると、引き渡しは予定より遅れそうですか?」

私の心配に、Hさんは真面目な顔で言う。

「うーーん、何とも言えないなぁ・・・」

 

「設計士のGさんとの契約書では2か月後の引き渡しとなっているんですが・・・」

それは絶対無理!!うまくいって3か月後でいけるかどうかだなぁ・・・何とも言えないなぁ・・・」

確かにこのペースだと、2か月先に入居することは難しそうだ。

 

「とにかく、明日はやることがないからここには来ないよ

と、Hさんはキッパリ言った。

 

現場を後にし、設計士のGさんに電話をした。

電話に出たGさんが申し訳なさそうに言う。

「すみません…。通常だといつも窓はすぐ納品されるのですが、今回の窓は特注に近い仕様のため、1か月くらいかかるとのことなんですよ。想定外でした」

 

気になって色々なマイホーム建築に関わる方々のブログを読むと、上棟して3日後には窓がついているお宅もある。一方、我が家は上棟して2か月半後にやっと窓がつく見込みだ・・・。

 

「窓の後も床材とか色々搬入物がありますよね?そのあたりももう一度納品日を確認して調整しておいたほうがいいんじゃないですか?」

Gさんにとっては、分かり切っているし言われたくもない大きなお世話だろうが、この時は不安が増していたのだった。

「床材は在庫があるので大丈夫です。たとえ遅れたとしても、床材は単に木を切って加工するだけだからそんなに時間はかかりません」

 

窓が届かないことによって引き渡しが確実に遅れるのもダメージだが、棟梁のHさんがその間宙ぶらりん状態で予定が立たずなのも申し訳なく思う。引き渡しが先延ばしになるということは、Hさんにとってもそれ以降の予定が先延ばしになるということだ・・・。

 

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